2007年12月

2007年12月28日

パリキッチン通信

クリスマスも終わり街はすっかりお正月モードにシフトしてしまいました
皆様はどんなクリスマスを過ごされましたでしょうか?
その素敵なクリスマスの情景のひとつとしてパリキッチンのお惣菜やデザートが
登場していると思うと感謝の気持ちでいっぱいになります
ほんとうにありがとうございました!

さて今日の写真はクリスマスのお惣菜用に買いだしてきた食材です
まずは魚屋さんの社長イチ押しの活け〆の鱈です
正直なところ安価な鱈でも充分美味しくつくれる料理なのですが
前のシーズンもお客様の評判が良かったので今年も奮発です
お次はオマール海老なのですが「オマール献立にあったっけ?」と
まあそうなのですが今年はソースをつくるのに足る量のわたり蟹が手に入らず
泣く泣く活けのオマール海老を仕入れてわたり蟹と共にソースにしました
出がらしの身をちびちび集めてつくったオマール炒飯が我々のクリスマスの夕食
悔し紛れみたいなので言いたくはないのですがオマール炒飯うまかったです

備中鶏とお野菜のテリーヌも我ながら上出来だったんじゃないかと思います
ちなみに生地に入れた野菜はマッシュルームとうすいえんどう、ゆり根です
中心にはほうれん草で巻いた阿波尾鶏のささみを据えてテリーヌ型で焼きました
淡白ながら味わい深いテリーヌに仕上がったと思います
カスレのほうはフランス南西部の街カルカッソンヌ(穏やかでない雰囲気漂う城がある)
のレストランでいただいたものを思い出しながらつくりました
和み系のひなびた味わいですが「これがまたワインによく合うんですよ」と
調子に乗ってひとりぶん平らげてしまいご予約の分の鴨が足りなくなりました
また同じものを仕込みましたがそのおかげで追加のご注文にも対応できたという
どんくさいのかラッキーなのかよくわからないオチです

あとクリスマス(忘年会)用に今年は備中鶏の丸焼きのご注文もいただきました
皮の脂を落としながらじっくりと焼き上げた鶏は骨のあたりのしっとりした食感と
こんがり焼けてほどよく塩のあたった皮のコントラストが絶妙で
いっしょに焼いて鶏の旨みが馴染んだじゃがいもともよく合います
クリスマスだけではなくお誕生日や少人数のパーティーなどにいかがでしょうか?
1羽で6人分が目安ですがたくさん食べる方は4人分くらいで見積もってください
1羽5000円から6000円(大きさによる)で人数分のじゃがいももいっしょに焼きます
とさりげなく宣伝してますが丸焼きの鶏を入れることのできる袋持参と
持ち運び用のプラックの返却が必須なのでそれが可能なお客様に限ります

最後にパリキッチンは年末年始も営業してますのでお近くにお越しの際には是非
それでは皆様よいお年を!


鱈オマールプレロティ

cepe at 20:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2007年12月13日

パリキッチン通信

今回は僕にしてはなかなか素早い更新です

牛肉の赤ワイン煮込みがパリキッチンの献立に加わりました!
上質な赤ワインをたっぷりつかってじっくり煮込んだ牛ふくらはぎ肉は
筋がとろとろに柔らかく滋味深い味わいに仕上がりました
パリキッチンには珍しく濃厚な料理ですが肉自体の脂身がほとんどないので
くどくなく少しかるめの赤ワインでも合わせていただけます
他の料理よりも若干値段が高めですが料理用の得体の知れないものではなく
身元の明らかな赤ワインをたっぷりつかってるということでご勘弁を

このブログではあまりお弁当の話題には触れたことがなかったので
今日はパリキッチンのお弁当のはなしをしようと思います

最初はフランス料理の弁当?ということで試行錯誤していましたが
秋くらいから少しずつ定着し始めたのがパングラタンです
スライスしたパンの上からミートソースをたっぷりとかけ
仕上げにベシャメルソースとチーズをかけて焼くご存知「パンデグラタン」
我々の間では「パングラ」で通っています
あとランチ用ではかぼちゃをカレーとブイヨンで煮た通称「かぼカレー」も定番
もちろんカレーも自家製!上野のスパイス専門店からガラムマサラなど
カレー用のスパイスも一式取り寄せました
あとはテリーヌやちょっとした野菜などその日のものを盛り合わせています
週4、5回お弁当買ってくださるコアなお客様もいるので
いつも新しい料理にしなくちゃ、とお弁当とはいえなかなか侮れません
でも毎日献立が変わるわけではないので黒板にはこう書いてます

「パリキッチンのほぼ日替わりランチボックス」

さて、前回ご好評(嘘)いただいたジャズのはなしの続編です
これは先週、難波のタワーレコードで手に入れたもので
フランス人ピアニスト、モーリス バンデールにピエール ミシュロ(仏)と
ケニー クラーク(米)のリズム隊が組んだピアノトリオで68年のパリ録音
パリのブルーノート前で3人並んで撮影された写真がジャケットで
タイトルも「At the blue note」となっているのでライブ盤かと思いきや
これまた程よく荒くれた音のスタジオ録音盤でした
即席トリオながら1曲目「A列車で行こう」からぶんぶん飛ばしています
バンデールのピアノが軽快ですごく調子が良いのに触発されてか
いつもはいぶし銀のプレイが光るクラークがここでは派手なドラミングで
もうちょい空気読めねえか?と思ってしまうところも少なくありません
対照的に懐の深い音色でリズムを刻むミシュロのコントラバスが冴えています
口数は少ないけれど説得力のあること言うおっさんみたいな渋いプレイで
淡々とトリオを支えている姿がとても魅力的に映りました
と、貶しているのか誉めているのかよくわからない展開ですが
なんといっても(たぶん)つい数日前に顔を合わせたばかりの即席セッション
40年後に誰が聴いても感心するような音楽的調和など求めてはいけません
ミュージシャンがハッピーでお客もハッピーという素敵なアルバムです

というわけでジャズの話になるとやはり長くなってしまうので今日はこのへんで
それではまた近いうちに!

ブルギニヨンカボカレー

cepe at 21:41|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2007年12月06日

パリキッチン通信

さて12月になってパリキッチンの献立にポトフが加わりました
今回は牛肉ではなくいつも登場する備中鶏の骨付きの腿肉でつくっています
ショウケースの中ではひときは地味な光を放っていますが
腿肉と野菜は別々のブイヨンで火を入れ、食べやすいように骨は外してと
自分でいうのもなんですがプロらしくなかなか凝ったつくりで渋い料理だと思います
ちなみに付け合せの野菜は蕪とにんじんとじゃがいも
ディジョン産のマスタードも小さな容器に入れてお付けしています

あと、定番のブルターニュ風塩入りサブレに紅茶、エスプレッソ、ショコラ
の3種の新作が少し前にデビューしました!
でもなぜかお客様が選ぶのはナチュールがほとんど
いつもサブレを買ってくださるお客様も選ぶのはやはりナチュール
うちの奥さんに尋ねてみても「やっぱりナチュール」というつれない答え
余ったサブレは僕の3時のおやつになるのでそれはそれで結構なことなんですけどね
今日もナチュールだけが売り切れましたがしつこく4種類揃えています

それで今日は何をお知らせしたかったかというと
お客様に「まだそんなことも決まってへんのか?」とお叱りを受けた年末年始の営業日程
そう言われてもねえ、パリキッチンでははじめてのお正月なんですよといいながら
結局は通常どおり木曜日定休で、1月3日は木曜日ですが臨時で営業します
料理教室は12月5日が最終で新年は1月16日からスタート
パン教室は12月12日のシュトーレンで〆て1月9日のベーグルからスタートします
詳しい内容はHPをご覧ください

今日の写真はシュトーレンのためにラムに漬け込んでいたドライフルーツ!
アメリカ産のオーガニック干しぶどうとトルコ産乾燥いちじくです
ほんとにシュトーレンつくるような季節がやってくるのかね?と訊きたくなるような
暑い日に漬け込み始めましたが、今ごろになってやっとそれらしい雰囲気になりました
12月になってシュトーレンのご予約はもちろん買ってださるお客様も少しずつ増え
おかげさまでクリスマスのお惣菜セットのご予約も好調です
早くも戦闘モード突入!といきたいところですが
その日じゃないと準備できないものばかりなので鼻息が荒いだけで何もしていません
そんなわけでまた近いうちに!

いちじくラム漬け

cepe at 08:01|PermalinkComments(0)TrackBack(0)